2018年度  第82号 人権週間にあたって ~ クラスLTでの活動実践から ①~

 12月7日(金)6限LTの時間は、『人権LT』として、人権問題に対する正しい理解と認識を深める目的で、各学年単位またはクラス単位の活動を全校で行いました。今年度も生徒指導部が2つの教材(「赤ちゃんポスト」、「情報モラル」)を準備してくれましたが、その他にもいろいろな企画を担任の先生方が工夫され、生徒たちも活発に取り組んでいましたので紹介します。

2年4組では、教室でのLTに先だって、中庭で写真のようなアクティビティーを取り入れていました。
昇降口近くに集合して、割り箸を1本渡され、担任から説明を聞く生徒たち。
2人1組になり、割り箸1本を人さし指で支え合う。目をつぶってしゃがんだ状態から同時に立ち上がる。
1人が箸の下をくぐって回り、またしゃがむ。この間、話すのは禁止というルールが肝で、割り箸の向こうに他人の気配を感じ取れることが必要となる。
息が合わずに、あちこちで箸が落ちる。立ち上がるところまではなんとか出来ても、どちらが箸の下をくぐる役になるのかを感じ取るのが難しい。しばらく箸を押し合ってだけで、どちらも回らないまま座ってしまうペアもいた。
言葉では無く、箸で会話できるかどうかなのですね。上手くできたグループは本当に嬉しそうに歓声を上げていました。

 実はこれ、授業や研修会で見かけるアイスブレーキングのひとつで、これを上手く取り入れた、刈谷東高校の兵藤先生の授業実践が、いろいろなメディアで取り上げられています。

 その兵藤先生は『WEB新書:不登校からの目覚め「人が怖い」に克つスゴイ授業(朝日新聞)』の中で、「インターネットの広がりなどで人と人との『生』の接触はなくなってきている。互いに傷つけない距離をとり、相手も自分も大事にすることを学ぶことで、言葉によるコミュニケーションの土台をしっかりさせることが重要だ」と述べられています。

 204の生徒たちは、このアクティビティーから、何を感じてくれたのでしょうか。

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